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包丁ができるまで


分業

鍛冶屋

鋼切り
鋼材を薄く伸ばして庖丁の分量に切ります。
鍛接
地金となる軟鉄を加熱して鍛練し、刃金鋼を接着します。
「わかし接け」と言い、ホウ砂と酸化鉄を接着剤として使い、地金をおよそ900度Cの炉で焼き、ベルトハンマーで叩きながら形を造ります。
荒たたき
材料の鋼を赤めてたたき、鍛えながら打延ばし厚みを均一にして 包丁の大まかな形を作っていきます。
終わった後、再び加熱し、ゆっくり冷やします。
泥塗り
空気酸化、焼きむら防止のため庖丁前面に塗布します。
焼入れ
刃先となる部分を780〜830度に熱し、水もしくは重油に漬けて一気に冷ます。
水や油で急冷する事で鋼材は硬くなり、切れる鋼になります。
焼戻し
刃こぼれしない為に150〜200度の炉に戻して加熱して、その後水、油で冷ます。
包丁の切れ味(硬さ、粘り)は焼入れ、焼きもどしで決まります!
白鋼の焼入れは難しく鍛冶職人の腕が問われますが、そのだけに職人の腕がふるえる鋼です。
歪み直し
焼入でできた歪みをたがねでたたいて直します。
刃付屋
荒研ぎ
研ぎ棒に固定し回転砥石で刃先厚0.5mm位まで砥ぎます。
本研ぎ
研いで刃をつけます。
研ぎで出た歪みをそのつど取り除きながら、研棒(とぎぼう)に取り付け、切れる状態に研ぎ上げていきます。
中研ぎ
全体の艶だし、バフ磨き、本砥磨きを行います。
霞ぼかし
砥石の粉を練ってゴム片に付け、切刃部分をこすって刃境(刃金と軟鉄の境目)をより浮き出させます。
仕上研ぎ
包丁の切れ味を良くします。
円形の布を重ねてミシンで縫ったバフで荒いものから順次磨き上げていき、最後にペーパーバフで仕上げをします。

柄付

荒削り
包丁の材料は、朴の木、黒檀、櫟などで、堺では朴の木が主流です。
朴は軽く、割れにくい、水に強く、ぬれた手で握っても滑らないという特徴を持ち、包丁の柄には最適の素材です。
穴あけ
柄の中心にドリルで丸穴をあけ、火床で真っ赤に焼いた大中小の三種類のコテを順に焼き込んで、角穴をあけます。
銘切り
銘を超鋼で銘切りします。
柄付け
中子を火床で焼き、柄の角穴に差し込みます。
木槌で柄尻を叩くと中に入り、口に木を当てて叩くと抜けます。
歪取り
柄付けしたものの曲がり歪をとります。
コーティング
錆び取り液を塗り錆び取り紙で包装します。
検品・箱詰
刃の欠けなどを最終チェックし、出荷します。



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