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三徳包丁とは

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三徳というのは、万能包丁です。肉、魚、野菜という三つの食材を扱うことができるという意味で、つまり、文化包丁、万能包丁とも呼ばれるこの包丁が一本あれば、食材によって包丁を持ち替えなくても大体のものは料理できるというとても便利な包丁なのです。

 

目次

  1. いつも家にある”あの”包丁
  2. 三徳包丁の歴史
  3. 三徳包丁の強み
  4. 三徳包丁を正しく扱う
  5. 三徳包丁の選び方

 

いつも家にある”あの”包丁

三徳包丁という言葉を聞いて、どんな包丁なのか思い浮かべられますか。料理人や包丁に詳しい方ならばさっとイメージできるでしょう。そうでない方は、自宅や実家の台所にある包丁を思い浮かべてみてください。刃先が少し尖っており、緩く反りのついた中型の包丁。日本の一般家庭で最も良く使われているあの包丁には、三徳包丁という名前があるのです。
 
料理が上手くなりたい、料理に興味があるという方は、こだわりの塩や油、高価なお肉を買い漁る前に、普段何気なく使っている三徳包丁について是非このページで知って下さい。包丁は料理の基礎の基礎。知識があれば道具を正しく使うことができるようになり、正しい使い方ができれば料理はどんどん上手になります。
 
それでは、三徳包丁についての解説と三徳包丁はどのように使えば良いのか、いけないのかをご説明いたしましょう。
 

三徳包丁の歴史

ただ、ずっと昔から三徳包丁があった訳ではありません。三徳包丁が生まれたのは、戦後日本で洋食が一般的になってきた頃です。もともと日本はずっと和食を食べていました。当時は冷蔵庫も無く、肉や魚が毎日食卓に上がることもそんなにありません。そういう訳で、一般的な家庭で最も良く使われていたのは野菜を切るのに向いている菜切包丁だったのです。
 
洋食では、肉や魚、加工食品などをたくさん使います。菜切包丁は肉を骨にそって切り分けたり、魚を三枚に下ろしたりするのが苦手な包丁です。そのため肉を切るなら牛刀、魚を捌くなら出刃包丁か刺身包丁、野菜を切るなら菜切包丁というふうに使い分けなければなりませんでした。
 
料理人ならともかく、普段の食事を作る時にいちいち包丁を持ち替えるのは面倒くさいですよね。そんな市民の不満を解消してくれる便利な道具として生まれたのが三徳包丁です。
 
それでは、どうして三徳包丁がそんなに便利なのか説明していきます。
 

三徳包丁の強み

三徳包丁意外と知らないことですが、肉、魚、野菜はそれぞれ上手に切るために必要な包丁のつくりが違います。肉には腱など固い部分がありますよね。そのため体重を乗せやすく押し切りしやすいよう、刃が反っていて切っ先が鋭くなっています。牛刀の切っ先がとても尖っていて、刃先がかなり強く反っているのはこのためです。
 
魚を切る時は、刃先を骨に当てて身を切り分けることになるため、尖っている方が便利です。ただ、魚や料理によっては骨ごと切ることもありますので、頑丈な方が切りやすいですよね。だからこそ出刃包丁は切っ先が尖っていますが反りはあまり無く、分厚くできているという訳です。
 
野菜の場合、刃先を突き刺す必要はそんなにありません。千切りなどをして食材を切るためには、刃先が反っているより一直線になっていた方が便利です。大根を切るのもきゅうりを切るのも、押し切るというより、包丁を上下に動かすだけです。そのため、菜切包丁は四角い形をしています。
 
これらの包丁の特徴を少しずつ持ち合わせているのが、三徳包丁の強みです。肉や魚を捌きやすいように切っ先は尖り気味、刃先は反っています。ただし野菜の千切りなどにも対応できるように、刃の反り具合は非常に緩やかです。いわば、西洋の牛刀と日本の菜切包丁の良いところ取りをしているからこそ、どんな食材でも楽に切ることができるという訳です。
 
三徳を切るために必要なことを知っていれば、普段料理をする時も包丁を正しく扱うことができます。
 

三徳包丁を正しく扱う

肉、魚、野菜の切り方は上で説明した通りです。包丁を上から下へそのまま下ろすだけではなく、刃の反りを使うように押し切りにしたり、固いものを切る時は刃の根本を使ったりというふうに使い分ければ、よりスムーズに食材を切ることができます。こういう知識を知っていると、三徳包丁で食材を切った時、実は切れておらずくっついたままだった、なんて失敗をしなくてすみます。
 
どんなに高価で切れ味の良い包丁を使っていても、使い方を知らなければ意味はありません。包丁の形やつくりから、正しい扱い方を考えてみるのも料理上達の秘訣です。
 

三徳包丁が苦手なこと

家庭料理では三徳包丁が一本あれば困ることはまずありません。ただし、三徳包丁は便利で万能だからどんな扱い方をしても良いという訳でもないのです。確かに三徳包丁は肉を切り分けることができますし、魚も三枚に下ろせます。キャベツの千切りだって簡単にできます。しかし、そんな三徳包丁にも苦手なことはあります。
 
それは特殊な使い方が求められる時です。一体どういうことなのかと言いますと、例えば生のかぼちゃを割る時を考えてくださると分かりやすいです。
 
三徳包丁かぼちゃの皮は非常に固いですよね。三徳包丁でかぼちゃを割るのはできなくはないですが、下手をすれば包丁が欠けたり折れたりしてしまいます。かぼちゃのような固いものを割るのであれば、頑丈な出刃包丁の方がおすすめです。
 
同じように、向こう側が透けるくらい薄く大根のかつらむきをしたい、果物の飾り切りをしたい、大きな食パンを綺麗に切りたい、魚を刺し身にしたい。どれも三徳包丁でできなくはないですが、しかしもっと向いている包丁があるのです。
 
大根のかつらむきをするなら片刃の薄刃包丁の方が良いでしょう。果物の飾り切りならばカービングナイフやペティナイフの方が使いやすいです。パンを切るならパン切り包丁が一番ですし、刺し身をするなら刺身包丁です。
 
極端な話、肉だって三徳包丁よりも牛刀を使った方が切りやすいのです。三徳包丁はすべてにおいて100点満点の包丁ではありません。色んなことを80点でできる包丁なのです。
 
包丁は手入れすれば長く使える道具ですが、消耗品です。適当に扱っているとすぐに寿命が来てしまいますので気をつけましょう。三徳包丁に不満を感じたら専用の包丁を買い足すようにすると、料理の上達と共に道具が揃っていきます。
 

三徳包丁の選び方

三徳包丁というのは実に使い勝手の良い便利な包丁です。とりあえず包丁を買うという時はこれ以上ない道具です。ただ、万能な分非常に価格帯が広く、100円のものから数十万するものまで種類はたくさんあります。三徳包丁はどういうところを見て選べば良いのでしょうか。
 

大雑把に言いますと、選ぶポイントは材質と価格です。

包丁には大まかにステンレスのものと鋼のものがあります。ステンレスは錆びにくく、料理初心者に非常におすすめです。鋼は錆びやすいのですが、きちんとお手入れをしていればステンレス以上の切れ味や頑丈さを発揮してくれます。日常使いならステンレス製の三徳包丁を買っておけば失敗しません。同じ値段でステンレスにするか鋼にするかは、好みで決めましょう。
 
きちんとした包丁が欲しいのであれば、値段は1万円から2万円くらいのものがおすすめです。100円の包丁と1000円の包丁では大した違いはありませんが、1万円くらいする包丁なら、手入れをすることで数年以上使っていけます。最初の一本に選びやすい包丁ですので、少し良いものを買うと良いでしょう。